こんにちは、あるいはこんばんは。品田沙織です。
「この人って私のこと本当に好きなのかな?」
パートナーに対してこんなお気持ちを抱いたことはありませんか?
例えば風邪をひいた時。
私自身の例ですが、以前は一人暮らしをしていたのですが、体調が悪くなると不安や寂しさを感じていました。
当時お付き合いしていた彼がいたのですが、泊まり込みで看病をしてくれとは言わずとも、「何か買って行こうか?」「具合はどう?」などいつも以上に気にかけて欲しかったのですが、彼は「そっか、ゆっくり休んでね」と言うだけで、それ以降はこちらから連絡するまでは何も応答がなかったんです。
私の体調が悪くなってしまった時は、毎回このパターンでした。
他にも、私が「こうして欲しいなぁ…」と思った事に対して、彼がしてくれる事が何だかいつも少しずれていたり、反対に私が良かれと思ってやったことがあまり嬉しそうでは無かったり。
本当にちょっとしたことなんですが、そういうことが少しずつ積み重なっていくと「あんまり私に興味ないのかな?私ばっかり好きで、この人私のこと好きじゃないのかな?」と、次第に彼が何をやっても、何を言ってくれても、全ての事に対してそんな”疑い”を持つようになってしまいました。
でも今だから言えることですが、彼は彼なりに私のことをちゃんと大事にしてくれていたのです。
私たちは「自分がされて嬉しい事は相手も嬉しいだろう」と思い込んでいる
私たち人間は基本的に、こう思い込んでいます。
「自分がされて嬉しい事はきっと相手も嬉しいだろう!」
例えば先に書いた私の例だと、私は体調が悪い時は心配をしてほしかったので、反対に彼の体調が悪い時には自分がそうして欲しい様に「大丈夫?具合どう?」「何かして欲しいことがあれば言ってね」と何度も連絡をしていました。
体調が悪い時はいつも以上にその人を気にかける事こそが、私にとってはその人を大切にしているという事、いうなれば愛している証拠の様なものだったのです。
ですが、彼からは返事が無かったり、あっても「大丈夫」だけだったり、こんなに心配してるのに何だか素っ気ないな…と当時は悲しくなっていましたし、「彼の体調が悪い時に役に立てない私って彼女でいる意味あるのかな?」とすら思っていました。
ですが、これは当時の私の話です。
最近の私は体調が悪くなったら、1人になりたいし、そっとしといて欲しいと思うようになっています。
今の私は実家に戻り家族と暮らしていますが、先日私が高熱を出した際、父と顔を合わせる度に「大丈夫か?体調はどうなんだ?」と聞いてくるので「風邪だよ」「寝れば治る」などと毎回簡単に答え、私はそそくさと部屋へ戻っていました。
私の心:『体調が悪いんだから、そっとしておいて欲しい…』
また、その間に友人から連絡が入ったのですが、「体調が悪いから元気になったら連絡するね」と伝えたにも関わらず、翌日、翌々日…とその友人から「まだ具合悪い?」などの連絡が来たのです。その度に私は「うん」とか、一言ずつ返事をしたのみでした。
私の心:『体調が悪いって言ってるのに、何で連絡してくるの?治ったら連絡するって言ったのに。そっとしておいてよ』
そこでようやく気づいたのです。
今の私の父や友人への返事はあの時の彼と一緒じゃないか…と。
彼は今の私と一緒で、体調が悪い時はそっとしておいて欲しかったのかもしれない。
だからこそ、私の体調が悪い時も、彼は私が連絡するまで連絡してこなかったのでしょう。
だって、彼がそうして欲しいと望んでいた事を私にやってくれていたのですから。
だとするならば、この体調が悪い時のやり取り以外にも、私が望んでいる事を彼がやってくれないと思っていたのと同じだけ、彼もそう思っていたのかもしれない。
もしかしたら…私も彼がして欲しいと思っていた事を全然出来ていなかったのかもしれないと思いました。
なぜ“もしかしたら出来ていなかったのかもしれない”なのかというと、私たちは圧倒的にコミニケーションが不足していました。
私は察して欲しいと思うばかりで、「体調が悪い時は色々と気にかけて欲しいな」など、言葉にして直接彼に伝えた事はなかったのです。
彼も同じような感じでした。
いくらパートナーといえど、私たちは“違う人間”です。
それはパートナーだけではなく、友人や同僚、上司に部下、さらには家族もそうですよね。
家族も、血は繋がってはいるけれど全く違う人間です。
だからこそ、コミニケーションを通じてそれぞれの違いを知り、その違いをすり合わせたり、受け入れ合うことが大切になって来るのです。
パートナーとなれば、なおさらそうですよね。
私たちにとって1番嬉しい事。
それは相手も自分も共に喜びや楽しみ、嬉しさ…そういったことを感じられる、そしてお互いに無理をしていない状態でいられる事なのではと私は思っています。
私は体調が悪い時に寂しい思いを我慢し、彼はそっとして欲しいのに私から何度も連絡が来る。
それをお互いに知らなかったとしたら。
どちらかが犠牲をしてしまったり、我慢をしたりという状況になりやすいのです。
そうなる前にコミュニケーションをとれればいいのですが、それが出来なかったとしたら、どう考えても、いつかどちらかに限界が来てしまう可能性が高いのではないでしょうか…。
「本当はこうして欲しいのに…」と思った時、どうしたら良い?
もう一度書きますが、私たち人間は基本的に「自分がされて嬉しい事はきっと相手も嬉しいだろう」と思っています。
ですが、私たちは別々の人間ですから、自分がされて嬉しい事を必ずしも相手が喜んでくれるとは限りません。
その思い自体は、まぎれもなく『相手への真心』という”愛”なんですけどね。
そこで!
ステップ1 自分がされて嬉しいちょっとしたことを日々伝えておく
自分がされて嬉しいちょっとした事を、できれば日々の会話の中でほんの少しずつでも良いので、相手に示しておく事をおススメします。
「私、体調悪い時はそっとしといて欲しいんだよね」
「私、朝ごはんはパンよりご飯派なんだよね」
「私、誕生日は豪華なプレゼントよりも景色が良い所で思い出が作りたい!」
さらに、相手がそれに対して答えてくれたあと、「あなたはどう?」と聞くと相手の情報も得る事が出来て一石二鳥ですよね。
そしてこのお互いの情報交換、どこかの歌手の言葉を借りるならば、お互いの『取扱説明書』をつくっていき、それを更新し続ける事こそが、とてもたいせつになってくるのではないでしょうか。
些細なことに感じられるかもしれませんが、この『自分がどうしたら嬉しいか、喜ぶかを相手に伝えておく事』によって、相手からしてみればあなたはどんどん分かりやすく、愛しやすい相手となっていくのです。
それだけで、とても大きな愛のリーダーシップとなります。
ステップ2 相手の愛し方を使ってみる
その相手の愛し方でその人を愛してみるというのも一つの方法です。
以前の私の場合だったら、私が体調不良の時に彼は連絡をしてこなかったから、私も彼が体調不良の時は連絡しない…って事ですね。
あなたの周りにいる人の愛し方、それはあなたが求めている愛し方とは違うかもしれませんが、もしかしたらその人なりにたくさんの愛を注いでくれているのかもしれません。
そして、その自分とは違う愛の形を見つけられれば見つけられるほど、今よりもっと簡単に愛し愛される喜び、もとい「愛」自体をあなた自身が感じやすくなるかもしれません。
次はそんな時参考になりそうな、心理学における3つのタイプについてお話ししようと思います。
人によって優位になりやすい感覚は異なる~3つのタイプ~
人間はそのときに必要な感覚を都度、選択しているのですが、人によって”優位”になりやすい感覚は異なるといわれています。
同じ人間だから同じように感じるのでは?と思う方もいるかもしれませんが、気温の変化に敏感な人、「何か匂う」と異臭がすぐに分かる人、細かな味の違いが分かる人…こうやってみてみると、毎日生活していく中でも優位に働いている感覚、得意な感覚は人それぞれ違うという事が分かりますね。
私たちは普段、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚の“五感”を使って生活していますが、こと心の世界での感覚は、視覚、聴覚、触覚、の3つに分類されます。
『視覚派』『聴覚派』『体感覚派』
この3つのタイプはどれか1つが特別に優位に働く人もいれば、視覚派と触覚派の両方が同じ位の場合、または変化していく場合などもありますが、自分がどのタイプなのか、相手がどのタイプなのか、それが分かる事であなたの想いも届きやすくなり、相手の想いも受け取りやすくなるかもしれません。
視覚派
プレゼントや花束、夜景がきれいなレストランなど、”目に見えるもの”を大切にします。
デザインや形、色彩に敏感だったり、出会った場面を映像で記憶することが多く、見かけを大事にするので、相手の外見に心を動かされやすかったり、目から入ってくる様々な情報に反応することから、一緒にいると意識があちらこちらに飛びやすい場合場合があります。
「ドアを開けた瞬間、真っ青な空と濃い木々の色合いが~」といった視覚的な表現を好むことが多く、「話が見えない」「イメージとしては」「今後のビジョンは」「まだぼんやりしている」などの視覚に関する語彙を使う事もよくあります。
ちなみに…、男性には視覚派が多いという説もあるようです。
そんな視覚派にはイラストや図、映像など、視覚的な情報や表現をプラスするコミュニケーションをお勧めします。
聴覚派
「愛してるよ」「会えて嬉しい」など、”言葉での愛情表現”を大切にします。
言葉や話し方を気にしたり、論理的な話を求める傾向があったりします。
また、言葉や音を記憶することが得意で、音楽やおしゃべりが好きだったり、反対に雑音があると集中できないという場合もあります。
「遠くで鳴いている小鳥の声が耳に優しく~」など、音に関する表現を好むことが多く、「何を言っているかわからない」「いい響きだ」「うるさい」「聞き捨てならない」など、音に関する語彙を使う事もよくあります。
あとはうんちくが好きだったり、独り言が多いなどという説もあります。
そんな聴覚派には話を論理的にまとめたり、言葉を濁さずにちゃんと最後まで伝えるコミュニケーションをお勧めします。
体感覚派
“手をつないでいたい”とか“くっついていたい”など、スキンシップをとり、触れ合う事で愛を確認するタイプです。
触感、におい、味などの感覚や、その場の雰囲気を察知することが得意だったり、過去の記憶とその時の自分の気分や感覚とが強く結びついていたりします。
「春の訪れを感じて自然と笑みが浮かんできた~」といった感覚的な語彙を使う事もよくあり、「話が掴めない」「いい感じ」「手応えがある」「腑に落ちる」などの表現を使ったり、話す時は身振り手振りをつけて伝える場合もよくあり、そのため、実際に体験することを好んだりします。
人の近くにいる事が好きだったり、居心地の良さを大事にする傾向があるとも言われています。
そんな体感覚派には、日常的なスキンシップを取り入れた(ドラマ”逃げ恥”でやっていた毎週○曜日はハグの日など)コミュニケーションをお勧めします。
優位感覚が異なるとコミュニケーションに影響が出ることがある
これらのパターンは言ってしまえばクセのようなもので、どのタイプが優れているといったことはありません。例えば、感覚派の人が聴覚を全く使わないということも当然なく、あくまでも一つの目安となる見方となります。
ですが、お互いの優位感覚が異なると、びっくりするぐらいコミュニケーションに影響がでてくることや、すれ違いが起きやすかったりするのです。
これはパートナーシップに限らず、友達同士、はたまた血がつながった家族だとしても同様です。
例えば。
誕生日に彼が夜景がきれいなレストランでの食事をした後、花束をくれたとします。
ここであなたが『聴覚派』だとしたらどうでしょう?
「彼は一言も「愛してる」とか言葉では気持ちを伝えてくれなかった…。これってとりあえずある程度お金かければ良いとか、何かプレゼントしておけば良いって感じなの?私の事…そんなに好きじゃないのかな?」
では『体感覚派』だとしたら?
「え?ハグとかないの?ご飯は美味しかったけど、これなら家でくっつきながらお鍋食べてる方が全然イチャイチャできたよ!レストランでの食事も高価なのは分かるけど、堅苦しくて疲れちゃったな…」
そんな思いが湧いてきてしまう事もあるかもしれません。
ここでの彼は『視覚派』で、彼は彼なりにあなたの事を思って用意したであろうレストランでの食事と花束…それが彼が思う”愛”であり、彼なりの愛情表現だったわけですが、相手を思う”愛”があるのに、表現の違いでその愛が伝わらずにすれ違い、相手には「愛されてないのかな?」と誤解をされてしまっているとするなら、それはとても悲しい事ですよね。
だからこそ、大切な人と共に幸せになるためには、“コミュニケーション”がとても重要になってくるのです。
じゃあ、あの人をどう愛してあげようか
「この人はどんな愛し方をする人なんだろう?」
「どうすると嬉しいのかな?私は、どんな風に表現してあげようかな?」
まずはあなたから…そんな風に考えてみませんか?
パートナーを含め、周りの人たちが今日挙げた3つのうちのどのタイプに近いのか、それを見つける事はそれ程難しくはありません。
その方法とは、その人があなたにどんなタイプの愛情表現をしてくれているか、それを観察してみる事です。
そして「私はこうしてもらえると嬉しいよ」とあなたから伝えていく事が出来たら…。
自分や相手がよく使う感覚がわかると、自分の感覚世界から一歩踏み出して相手の感じている世界へと飛び込むことができます。
そうする事で“愛する”という事がとても簡単で身近な事になり、あなたの世界は今よりもっと幸せに溢れる世界へと変わっていくかもしれません。
男性が視覚派が多い説~SEXを何で学んだか~
男性って『視覚派』が多いっていう説があるんです。
色々とね、ビデオ…今はDVDとか動画とかですかね…漫画とかでもね…で学ぶじゃないですか。
見て学ぶんですよね、SEXについて。
だからこそ、視覚情報っていうのがとても大事になってくるって方が多いのです。
”自分はちゃんと出来ているかな?色々とあってるかな?”はもちろんの事、何より、”相手であるあなたは、あの参考にした資料で見た女神たちの様に満足してくれているかな”って。
そうすると、しっかりと視覚で確認したいがために、電気をつけたくなったりしちゃったりもします。
”右よ~し!左よ~し!俺の女神…よし!!!”
目で見て覚えた知識ですから、あなたの表情や身体、反応を実際に自分の目で確認をしたい、またはある意味では視覚が得意な感覚ともなっているわけなので…見る事で彼の満足度もアップ…とかにもなるわけです。
『聴覚派』に関しては耳からの情報がとても大事なので、「最高」とか「嬉しい」など言葉として伝えるという事はいわずもがなですが、例えば、言葉の中でも「気持ちいい」となるとこれは『触覚派』の情報になったりしますよね。
これをですね、「愛してるよ」「大好きだよ」などの言葉で伝えるとなんと!
”気持ちいい”という感覚と”好き”という感覚が一致して、『好き』という気持ちが大きくなりやすくなったりするのです。
実はこの”気持ちいい”と”好き”って、例えるならばビールと餃子、ごはんにのりたまの如く、とても相性がいいのです。
そうすると温度がぐんぐんと上がり、”熱くてたまらないわ!!”と燃え上がる…なんてことにも繋がっていっちゃったり。
という感じでですね、もし可能であれば、恋愛初期段階にこういった事をやられると、愛が長引きやすくなったりするので、おススメしたりしています。
男性って触覚に弱いといいますか、例えばパーソナルスペースをしっかりと確保していたりとかするのですが(男性側にその自覚がない場合もあります)、そんな男性がこの触角というものに対して唯一許可を出せる…のめり込めるのが、セックス(あ、言っちゃった)なのです。
「彼はしたがってばっかり。身体が目的なのかしら?」
そんなご相談を伺う事もありますが、日常的に触覚に慣れてないからこそ、大好きな人(自分のパーソナルスペースへの通行許可書を唯一渡したあなた)とは繋がりたいと思う。
つまり、ガツガツしている男性というのは、実はこの触覚的なものを求めているともいえます。
あとは手をつないだり、腕を組んだりという事が自然にできない男性…一見ガツガツとは真逆の様な男性も、実は同様だったりするのです。
これからまた少し寒い日が続くようですのでね。
今のパートナーと、または未来のパートナーとのご参考になれば幸いです。